カッコいいおっさん
写真は逗子海岸から撮った夕日with江ノ島越しの富士山。iPhone6sで撮影。
この時期の夕日を拝むなら逗子海岸(できれば渚橋あたり)からの景色がイイ。
で、
リゴローは生粋のコーヒー好き。
毎朝自分で豆挽いてキチンと淹れてます。
コーヒーの基本は、やはり焼いた豆の鮮度。
たまプラーザに住んでた頃、、、
近所のコーヒーショップで100gずつこまめに豆を買って毎朝ゴリゴリ手動のミルで豆を挽く。そしてその香りで目を覚ます。
そのコーヒーショップのオーナーのおっさん(当時60代後半)からいろいろ目からウロコなレクチャーを受けていたわけですが、このおっさんが実にカッコイイ。
初めてこの店に行ったとき、

って聞いたところ、
….ん〜お客さんの顔だったら…コレかな?
と、ある「ブラジル」の豆を勧められた。
この豆、元は黄色いマメで(ブラジル豆はフツーは赤色)1本の木から少ししか取れず、コーヒー農家が商売にならないということで絶滅間近の品種で「レア」なんだそう。
そもそもリゴローを初対面でイジる人は少なく、しかも「顔」でイジってきたことに驚いたのですが、この「ブラジル」が実にリゴローにしっくりくる豆で、他のも試しましたが、ずっとブラジルです。たまに浮気しますが💦
顔で見極め、どストライクな豆を顔でイジりながら勧めたこのおっさんの選球眼、遊び心、センス、すべてが素敵と思った。
実はこのおっさん、すごい人なんですが、その詳細は重要ではない。凄いのに敢えてそこをアピールしないところがカッコイイ。
このコーヒーショップは1970年代に田園都市線沿線で初めて自家焙煎を始めたお店だったりとか、ソフトクリームも絶品で、実は2年前のソフトクリームの関東大会で2位をとったほどのクオリティだったり…。

って突っ込んだら、
うちはコーヒー屋だから。そこアピールしてもしょうがないでしょ。ソフトクリームはちゃんとした材料使ってんだから旨くなるに決まってる。
とか、

と聞けば、
オレはこうしてコーヒーの好きなお客さんと顔を合わせて商売したいだけ。そりゃ遠方の常連さんからは電話で注文は受けるけどさ…だからオレは2店舗しか出せないんだよ…
とか。
常に多くを語らず寡黙。
商売人として、人として、男として、とにかくいろいろ学習させてくれる。
ここまで「1本のしっかりした筋が通り、自分に正直に、素直に、振り切って」生きれてるおっさん、周りにいますか?
本当はデキる男なのに敢えて昭和な不器用さを漂わせる、そんな、カッコいい男であり続けたい思わせるカッコイイおっさん。
このおっさんは「砂塚(ずなづか)珈琲」のオーナー、まさじさん、、、でした。
長野に移住してからも東京方面に行くときは時間があれば必ず行くようにしていた。
しかし、実はまさじさん、3年ほど前にガンで他界された。
悲しいことに、その2年後、家族で守り続けた2店舗とも閉店。
「すなづか珈琲」は今はもう存在しない。
一生忘れることのできない幻の名店となってしまった😭
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